乾癬
乾癬の病型
【尋常性乾癬】
頭部、肘頭、膝蓋部に好発
境界明瞭な紅色局面で表皮に厚い銀白色,雲母状の鱗屑が付着(ケブネル現象・アウスピッツ現象を認める)
【乾癬性紅皮症】
血管透過性が亢進し、浮腫と紅斑が全身に拡大した状態。(乾癬が癒合した状態ではない)
【関節症性乾癬】
関節リウマチとの鑑別が重要。遠位の関節が冒される傾向が強い。
【膿疱性乾癬】
好中球による炎症反応が強く、全身症状を伴う。
乾癬の治療法
【外用療法】
副腎皮質ステロイド軟膏、活性型ビタミンD3軟膏
【全身療法】
内服薬、レチノイド、メソトレキセート、シクロスポリン
【光線療法】
PUVA療法、narrow band UVB療法
乾癬治療の概況
乾癬は原因不明の難治性、良性皮膚疾患です。現時点では根治的治療方法はありませんが、外用・内服・光線療法を組み合わせた対症療法を行っています。
いずれも長期の治療を要し、治療効果と安全性、経済性についても考慮が必要であるといえるでしょう。
乾癬患者におけるQOL(Quality of Life)の低下
乾癬患者さんはもっときれいにしたい、治療効果を早く出したいというニーズが高く、外観イメージや痒み、紅斑などによってQOL(Quality of Life)が低下しているのが現状です。
身体的活動の制限、社会活動性の制限、また、身体的な苦痛から引きこもったり、不安になるといった心理的側面も影響しています。特に日本の乾癬患者さんにおいては、みんなと一緒に温泉や旅行に行けないといったレジャーの面でのストレスが指摘されています。
患者さんの治療継続意欲を低下させる因子 | 治療継続意欲によい影響を及ぼす因子 |
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・罹病期間が長い ・広範囲に皮疹がある ・1ヶ月以上も効果が十分に現れない ・治療にうんざりした ・多忙である(特に男性) ・飲酒 ・うつ状態 |
■有効性の高い治療法 ■早期からの効果発現 ■眼に見える改善の持続 ■寛解期間の長い治療法 ■治療開始後1~3ヶ月の寛解導入 ■経済的な余裕 ■適切な治療法についての教育 ■患者教育の効果 ■治療法の実際の指導 ■治療自体の楽しさ ■過去の治療成功体験 |
以上を踏まえた患者様への治療効果をよりあげる方法・工夫を当院では考慮し、ご指導いたします。
ご不明な点はまず実際に治療にお越し頂き、ご相談ください。